郡山市ふれあい科学館では、2022年3月20日(日)に海洋研究開発機構(JAMSTEC)と連携して、科学ゼミナール「海のミクロの世界 -星の砂で見てみよう-」を開催しました。

 講師には、JAMSTEC 海洋科学技術戦略部の豊福 高志 先生をお迎えしました。

 

 まずは、豊福先生から日本の海の研究機関であるJAMSTECの活動についてお話がありました。海の生き物や環境だけでなく、地殻など地球の内部のことも調査・研究しているそうです。特に、大型の研究船や有人潜水船など、JAMSTECで活躍する船については、参加者もワクワクした様子でお話を聞いていました。

 また、今回の主役「星の砂」の正体である有孔虫についてもお話がありました。海に住む小さな生き物「有孔虫」が死んだあとの殻が、星の砂などのかわいらしい形になることを知って、皆さん驚いている様子でした。

 次に行ったのは、星の砂を使った工作と観察です。砂粒のひとつひとつをよく見ながら、好きな形の砂を小瓶に入れて、ボトルキーホルダーを作りました。

 完成後は、顕微鏡で砂の観察を行いました。肉眼で見たときには気づかなかったトゲの形や模様に気づいて、小さなお子さんは驚いていました。また、大人の方も楽しそうに顕微鏡の中の砂を撮影している様子が印象的でした。

 最後に「海の一日博士」ということで、参加者には博士になった気持ちで、豊福先生から出題される海に関するクイズに答えていただいたり、研究者が使う図鑑や標本を見ていただきました。本日アシスタントで来ていただいたJAMSTECの長井 裕季子 先生には、有孔虫が生きている姿や、生きている深海生物も映像で紹介いただきました。

 海の生き物だけでなく海水の温度変化や火山についてなど、海のあらゆる不思議について知ることで、大人の方はもちろん、小さなお子さんまで、海とその研究の魅力を感じていただく機会になりました。

 

 豊福先生、お手伝いいただいた長井先生、本当にありがとうございました。