[2] 浮沈子を作ろう(上)

2002/08/07


 夏といえば海やプール。浮き輪につかまって冷たい水にプカプカ浮いていると、気持ちいいですよね。ところで、どうして浮き輪があると浮きやすくなるのかなんて、考えたことはありますか。
 水に浮くもの、浮かないものというと、どんなものがあるでしょう。軽いピンポン玉は浮くけど重い鉄の玉は浮きません。でも重くても船は浮きますよね。何がちがうのでしょうか。

 

 水に入ったものには、浮力という、浮かせようとする力が上向きに働きます。浮力の大きさは、物が押しのけた分の水の重さと同じになります。ですから、体積の大きいものほど大きい浮力が働きます。でも、どんなものにも重力という下向きの力が働いています。浮力と重力のどちらが大きいかで、浮くかどうかが決まるのです。
 ピンポン玉が水に浮くのは、浮力の方が大きいからですね。鉄の玉は重力の方が大きくて沈んでしまいます。船は鉄だけでなく、ほかの材質や空気も多くあるため、重力より浮力の方が大きいので浮いていられるのです。
 この浮力を使って、水の中を魚が浮いたり沈んだりする浮沈子(ふちんし)というおもちゃを作ってみましょう(写真1)。魚がゆっくりと上がったり下がったりするのを見ていると、きっとリラックスした気持ちになれますよ。


(写真2)ペットボトルを使った浮沈子


(写真2)ビニールテープを巻いた
しょう油さし

 

 用意するものは、ペットボトル、お弁当に入れる小さなしょう油さし(魚の形がかわいいですね)、ビニールテープです。
 (1) ビニールテープを五十センチくらい切り取り、幅が半分になるように、たてに二本に切ります (2) 切ったビニールテープ二本をしょう油さしのふたにまき付けておもりにします(写真2) (3) しょう油さしに水を入れてふたをします。このとき、空気のあわも少しだけ中に残るようにしましょう。
 続きの作り方はまたあした。どうして魚が浮いたり沈んだりするのかについてもお話します。

(展示情報係 石原 裕子)

 

2002年7月23日 福島民報新聞 「スペースパークで挑戦 夏休み!科学実験」より


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